皆さま、こんにちは。ミヤドラです。今回は、クトゥルフ神話の漫画を描かせたらこの人しかいない!と言ってもいい田辺剛さんのラヴクラフト傑作集シリーズを紹介していきます。評価もレビューもしません、だってどれもオススメなんですもん。なお、出てくる神話生物や都市の名前といった軽いネタバレも含みますので、注意してください。
ちなみに私はクトゥルフの呼び声以外はkindleで読みましたよー。個人的にはより鮮明に書き込みが見れるkindle版の方がオススメです。
狂気の山脈にて
キーワード
- 狂気山脈
- ミスカトニック大学南極遠征隊
- 禁断の魔導書ネクロノミコン
- 旧支配者
- ショゴス
- 「テケリ・リ」
- ク・リトル・リトル
- ミ=ゴウ
ポイント
全4巻で構成される狂気の山脈。ミスカトニック大学南極遠征隊の何かに突き動かされるような狂気じみた探索、旧支配者たちの悲劇。そして、ショゴスにクトゥルフ、ミ=ゴウと多くの神話生物たちが登場するのが本作品です。第3巻の「失われた創世記」で描かれる、旧支配者たちがいかにして「旧」支配者となったのかは必見。人類が知るべきではない真実が、狂気的なタッチで描かれています。
時を超える影
キーワード
- ミスカトニック大学オーストラリア遺跡発掘遠征隊
- 記憶喪失、二重人格
- イースの大い(偉大)なる種族
- 図書館
- 盲目のもの
ポイント
「私」は知っている。
5年半もの間、記憶喪失となった主人公、ピースリー教授。その間も何者かが「私」として行動する。この間の「私」は誰で、この記憶は誰のものなのか。
記憶喪失に二重人格、とだけ聞けば良くある設定。だが、ここにコズミックホラーが混ざると、もう予想不可能な人類には早すぎる不可解な事実に襲われることとなる。
「私」を「私」が探るストーリーをここまでコズミックに描けるのは、まさにラブ・クラフトといったところでしょう。
魔犬
「神殿」、「魔犬」、「名もなき都」の3編を収録
キーワード
- ドイツ帝国海軍潜水艦
- 海底神殿
- 墓場荒らし
- 禁断の魔導書ネクロノミコン
- 「彼ら」
ポイント
- 「神殿」は主にドイツ帝国の潜水艦内での不可思議な出来事が描かれています。重苦しい雰囲気に潜水艦の閉塞感が相まって、読み進めると絶望感と息苦しさを覚える作品でした。
- 「魔犬」は謎の翡翠を手に入れてから起こる不可解な出来事がテーマ。ネクロノミコンを崇高する若者が、一度踏み入れるともう戻れない奈落の底に沈んでいく様は、死すら救済に思える作品でした。
- 「名もなき都」はアラビアにある禁忌の廃都が舞台。アラビアの全種族が恐れる真実に、主人公が近づく作品。
異世界の色彩
キーワード
- 隕石
- 異常な色彩
ポイント
全編通して異常な色彩に翻弄されるアーカムのある一家を描いた本作品。幸せな家族が1つの隕石によって、変わっていく様は見るに堪えない。当然と言っては当然ですが、事が起きてからはずっと重苦しい雰囲気のまま、事態は悪くなる一方。土壌が汚染され、生き物たちも変異していく表現はさすがの一言です。
闇に這う者
短編「ダゴン」と全3章からなる「闇に這う者」を収録。
キーワード
- ダゴン
- 「窓に!窓に!」
- トラペゾヘドロン
- 闇に這う者
- ニャルラトホテプ
ポイント
有名なセリフ「窓に!窓に!」、そしてニャルラトホテプが登場します。人間の知りたいという欲に対して、一度禁忌に触れてしまえば二度と戻ることのできない奈落へと誘う現実。知らない方が幸せなこともあるとはこのことです。
クトゥルフの呼び声
キーワード
- クトゥルフ教団
- クトゥルフ・フタグン
- ルルイエ
- 死せるクトゥルフ ルルイエの館にて 夢見るままに 待ちいたり
- 星辰
- 宇宙の真実
ポイント
遂に漫画化されたクトゥルフ神話の原点となるお話し。クトゥルフ神話TRPGルールブックでもおなじみな、クトゥルフが登場するストーリーです。クトゥルフ系ボードゲームでもお馴染みなカルト集団も登場します。クトゥルフ神話の世界観に浸れるエントリー的作品として一押しです。
次のコミカライズも楽しみです。ミヤドラでした。
コメント