クトゥルフ~死もまた死すべし~に挑む!
こんにちは、ミヤドラです。先日までパンデミッククトゥルフのレビューを書いたりゲムマに行ってみたを書いたりしていましたが、今回は、クトゥルフ系ボードゲーム「ボードゲームクトゥルフ ~死もまた死すべし~ 完全日本語版 (Cthulhu: Death May Die)」をレビューしていきたいと思います。
クトゥルフ~死もまた死すべし~は1人から5人まで遊べる協力型ボードゲーム。エピソード毎に変わるマップやアクションの中で探索者たちはクトゥルフ、ハスターのいずれかの古のものたちとショゴスやビヤーキー、クトーニアンという神話生物と対峙していくことになります。エピソードは全部で6つ。それぞれ小箱に専用トークン等が入っていて、これを見るだけでもわくわくします。
また特徴的なのはフィギュアの多さ。圧倒的なスケールの神話生物たちがマップ上を所狭しと移動する様に、人間の無力さを感じずにはいられません。(箱の大きさの理由はたくさんのフィギュアにあり!全45体のフィギュアが箱の中に詰め込まれていました。しかもでかい。)
しかし、そんなクトゥルフ~死もまた死すべし~の勝利条件はただ1つ。探索者たちが古のものたちを倒すこと。当然ながら、普通に戦って勝てるような相手ではありません。古のものたちの復活を望むカルト信者たちを妨害し、オールド・ワンとも呼ばれる古のものたちに攻撃を与えることができるチャンスを待つしかないのです。
と、いうことでクトゥルフ~死もまた死すべし~エピソード1冒涜の錬金術をレビューしていきます。
プレイレビュー エピソード1冒涜の錬金術
エピソード1では古のもの(今回はクトゥルフを選択)の復活の儀式を企むカルト信者どもの研究施設を破壊し、不完全な状態で復活したクトゥルフを撃破しよう!というのが目的です。
フィールドはエピソード毎に初期配置が決まっています。指示通りに並べてみるとこんな感じ。
すでに結構事態が深刻な感じがしてならない。
古の者、カルト信者以外にも神話生物たちが登場します。今回はビヤーキーに炎の精。いや、もうクトゥルフ来る前に正気を失いそうです。
そのクトゥルフはと言うと。
準備万端♪
あとは召喚を待つのみで、もはや復活を止めることは出来ない。探索者たちにできることはカルト信者の復活の儀式を阻止し、不完全な復活をさせることのみ。ということでゲームスタートです。
最初のターンプレイヤーファティマは強そうなお姉さん。セリフが書いてあるので見てみます。「ええ、古きものどもの名前は音読するよりも黙読するほうがずっと楽」
…。頭は弱そうです。俊敏な動きで一気に研究施設まで行き、正気を2失いながらも研究室を破壊します。
1ターンで研究室の破壊まで行けるのは中々幸先良いのでは。(ビヤーキーにロックオンされている気がしてならない)ただし、その後の神話カードがかなりやっかいな効果が多いのです。
今回引いた神話カードは「研究室に現れた怪物!」炎の精、ビヤーキーが探索者に近づき、かつ新たな炎の精、ビヤーキーが出現するというダブルコンボ。わずか1ターン目にして、盤面のうじゃうじゃ感。正直、時間が経てば経つほど探索者にとって不利な状況となってしまうので、敵と戦っている暇はないのです。何とかやり過ごしたいところ。アクション終了時、敵がいない安全な区画に居れば発見カードを引くことができるので、狙える時は狙っておきたい。
2ターン目のターンプレイヤーはタフガイ、アダム。
射撃の名手な頼れるおじさま。カルト信者には目も触れず、一気に近場の研究室を制圧。制圧時の効果「大爆発」により近くにいたカルト信者を倒し、ビヤーキーにも負傷を与えるエキサイティングなおじさま。引いた神話カード「研究室の狂気!」は古のもの召喚シンボルが。これを3つ集めてしまうと古のものクトゥルフの召喚に1歩近づいてしまいます。アクション終了後、安全な区画にいるアダムが引いた発見カード「いい子」。安全な区画に身を潜めていたのでしょうか、犬のレックスが現れたので、一緒に探索することにします。
こんな感じで発見カードはアイテムを手に入れたり仲間を増やしたりできるので、狙えるのであれば積極的に狙いたいところです。
3ターン目ファティマは、さすがにモンスターが集まってきている研究室はあきらめ、階段を使って上の研究室を目指します。研究室の破壊を試み、休息をとってストレスと負傷を回復します。神話カードもやり過ごし、発見カードを引きアイテム「ビーカー」を手に入れました。
しかし、その後の炎上フェイズでまんまと2負傷、2正気を失い(ストレスを全部使って降り直しをしたのに…!)ファティマピンチ…!さらにさらに正気度が狂気の閾値マスまで到達したので、狂気発症…!あらかじめ無作為に選ばれたファティマの症状は「放火癖」。さらに炎上…!炎上炎上炎上炎上で一気に4ダメージを受け、瀕死の状態に…。(回復しといてよかった。)
4ターン目アダム&レックス。ファティマのいる方の研究室を攻めた方が賢明と考え、2アクション消費し、ファティマと同じ区画へ移動。その後研究室を破壊したものの。研究室破壊ボーナスは火炎地獄!「この区画及び隣接する区画にそれぞれ炎上トークンを1個置く」さらにさらに神話カードは大火災!「この区画及び隣接する区画にそれぞれ炎上トークンを1個置く」ということでこうなりました。
どっちが放火癖あるか分かんねえ!!
ファティマ逃げて!!と言いたいけど逃げると炎上(物理)するから消火して!
5ターン目ファティマのターン。とにかく休息、休息、消火であっという間にターン終了。体制を整えたいところだが、ここで引いてしまった3枚目の古のもの召喚シンボル。
ついにクトゥルフ、動きます。
クトゥルフが動くと恐ろしいことが一気に起こります。
まずはよくないことが起きやすくなるルルイエトークンの配置。ルルイエトークンがある場所にカルト信者出現、更にカルト信者がいる炎上していない区域はすべて炎上!さらにさらに黄色ゲートにクトゥルフの落とし子出現!やばいよやばいよ!
6ターン目アダム&レックス。炎上しながら4つ目の研究室破壊に向かうが、ここで古のものクトゥルフを召喚するのもまずいと判断し、3ダメージを与えて寸止め。併せてカルト信者を撃破。アクション終了後、神話カードでは炎の精、ビヤーキーが自身に向かってきて、むしろファティマがピンチな状況に!
7ターン目ファティマ。自身がいる区画を消化し、アダムと合流。負傷しているアダムを医薬品で全回復し、研究室を破壊する!これで、儀式の阻止に成功…!すなわち、このターンの最後にクトゥルフが不完全な状態で召喚されます!
クトゥルフ召喚…!
8ターン目アダム&レックスはファティマから研究ノートを譲り受ける。これは同行者がいると追加で2個のボーナスダイスを得る優れもの!また、その場所から1区画移動し、遠距離からクトゥルフを攻撃することに。その準備として、区画内の信者を1人倒し、ターン終了。
9ターン目ファティマもクトゥルフのいる区画から脱出し、回復とアダムとのカード交換を行う。それぞれ、アイテムと同行者でクトゥルフを倒す準備が着々とできている。いよいよ、古のものクトゥルフに攻撃を開始するときがきた。
10ターンアダム&レックスは猛攻撃。射撃の名手スキルのアイテム研究ノートの効果でボーナスダイスを4つ追加で振ることができる。クトゥルフ相手に1アクション目で5ダメージ、2アクション目で7ダメージをたたき出す!(ストレスをマックスにしつつ)
クトゥルフはステージ3に移行し、青のゲートへと移動する。今後各探索者はターン終了時に正気度1を失うこととなる。アダムは残りのアクションで消火を行いターン終了。
神話カードを引いた際、また3枚目の古のもの召喚シンボルが揃い、古のもの進行マーカーが前進。クトゥルフの落とし子が探索者に向かって来たり、カルト信者がわらわら増えたりでより一層盤面はカオスなことに…!
11ターン目のファティマは、自身の区画を消化し、クトゥルフがいる区画のすぐ隣まで移動する。その後そのエリアのビヤーキーを難なく倒し、安全地帯をつくります。しかし神話カードの効果によってせっかくの安全地帯にカルト信者が来たりでもう大変。炎上の効果もあったりであっという間に体力が残り1に。
一刻の猶予も与えてくれないので、アダムもすぐにクトゥルフの待つエリアの隣に移動します。そしてまた一斉攻撃!
1アクション目で5ダメージ、2アクション目で6ダメージ、そしてクトゥルフのいるエリアにアイテム「ビーカー」を投げつけてクトゥルフステージ3も撃破!
クトゥルフはふたたびもとの位置に戻り、ステージ4へと移行する。クトゥルフステージ4出現時の効果で同行者とアイテムを捨てなければ、捨てない枚数1枚につき1負傷するが、もちろんアダムはレックスと共に行くことを選択。ファティマは負傷4のため、すべてのアイテムを放棄することとなった。
いよいよクライマックスが近い…!
おそらく次のアダムのターンで倒せなければ形勢が逆転する可能性もある。そのためファティマは特攻する…!少しでもダメージをクトゥルフに与えて、アダムにバトンをつなぐ…!
1アクション目、炎上しつつ、クトゥルフと同じ区画へ突撃するファティマ!
2アクション目、クトゥルフに攻撃!3ダメージ!
3アクション目、クトゥルフに攻撃!3ダメージ!
さらに!狂気状態!
本家放火癖がここで最後の花火を打ち上げる!
同じ区画にある炎上トークンの数だけ全体にダメージを与え、さらに4ダメージ!
ここでファティマは力尽きる。
しかし、彼女の死は決して無駄ではなかった。
アダムの攻撃。
クトゥルフ落つ…!
かくして、人類の勝利…!
あとがき
クトゥルフ~死もまた死すべし~ソロプレイレビューどうでしたでしょうか。かなり説明を端折りましたが、雰囲気だけでも伝われば幸いです。個人的な感想を言うと、クトゥルフ特有の絶望感が随所に現れてて、とてもやりごたえがありました。今回は回避しましたが、もし儀式を止められずクトゥルフの召喚条件のみが満たされた場合、無敵のクトゥルフ様がプレイヤーの目の前に現れることとなります。それはもう絶望以外の何物でもないと思います。ただ、それこそがクトゥルフ神話の醍醐味。人類がこの大いなる存在に勝てるはずがないのです。それをどうにかこうにか勝てるように何とかする。誰かの犠牲のもとに辛くも勝利する。それこそがクトゥルフの世界じゃないでしょうか。しかもその勝利さえも完全勝利とはいいがたい、その場を収束させるだけの一時的なもの。いつどこでまたカルト信者が怪しげな儀式を行うかなんてわかったもんじゃありません。
古のもの以外のモンスターたちも、とてもいい味を出していたと思います。なんていうかあのうじゃうじゃ感。今回あまり倒しこそしませんでしたが、倒しても倒しても何度も召喚ゲートから彼らは現れてきたことでしょう。そしてカルト信者もクトゥルフに導かれるように何度も探索者の前に現れたはずです。戦闘は必要最小限に抑えて、倒すべき敵のみ倒す。スリリングで楽しかったです。
と、言いつつ探索者が結構強いですね(笑)全員個性的な狂人キャラなので、次回エピソード2以降をお見せする機会があったらほかのキャラでやってみたいと思います。個人的には終始犬のレックスと一緒なアダムも、放火癖が最後に役立ったファティマもどちらも見せ場があって、ストーリー感があり楽しかったです。
長々とご覧いただきありがとうございました。エピソード2にもご期待ください。
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